刑事事件・少年事件に強い弁護士とは

弁護士は一つの弁護士事務所で、離婚や相続などの民事裁判における弁護や交通事故や事件などの刑事裁判の弁護、会社法務などを担当しています。例えば医者ならば、同じ内科医でも、循環器、呼吸器、消化器というようにより細かく専門的に分かれていますが、弁護士はそのように分かれていません。一人の医者が内科も外科も…と担当しているようなものです。

しかし、弁護士やその弁護士事務所によって、得意としている分野が異なります。

刑事事件弁護士の方が、特に刑事事件については専門的な知識や迅速な対処が必要であるため、さまざまな分野を扱っている弁護士事務所よりも刑事事件に実績があることが多いです。

逮捕から刑が確定するまでの流れ

パトカー

まず初めに、逮捕されてから刑が確定するまでの流れを簡単に説明します。成人の被疑者が逮捕されると、警察官は取り調べなどの捜査を行い、48時間以内に検察官へ送致をします。

送致されると検察官は24時間以内に、被疑者を勾留するかどうかを決めます。勾留されると、その間に検察官が被疑者が起訴か不起訴かの処分を決めます。起訴された場合、統計上99%以上が有罪となり、前科がついてしまいます。

一方、少年事件の場合においては、少し流れが異なります。事件の内容が軽微であるときには逮捕されない場合もありますが、逮捕をされると48時間以内に家庭裁判所へ送致されます。重大な事件である場合には、逮捕後検察庁に送致され、裁判官の判断により勾留されることがあります。

勾留が決まると早期釈放は難しだけではなく、観護措置が取られ少年鑑別所に収容される可能性が高くなります。

一般の刑事事件と同様に、少年事件についても、弁護士の介入による迅速な対処があるかどうかで、その後が変わってきます。

また、警察からの厳しい取り調べが行われたり、長期間勾留されたりすることを防ぐためにも、弁護士は重要となります。早い段階で弁護士が介入することにより、早期釈放や不起訴にすることが可能なのです。

刑事事件に強い弁護士とは?

ですから、刑事事件に強い弁護士の特徴としてまず挙げられるのは、「フットワークが軽い」ことが挙げられます。逮捕後72時間以内に弁護士が介入することで事件の決定が変わってくるからです。

その短時間の間に、逮捕や勾留された本人との接見をしたり、場合によっては被害者との示談交渉をしたり、検察官や裁判官との面接などを行う必要があります。多くの弁護士が在籍している弁護士事務所であれば、迅速に対応してくれる可能性も高いでしょう。

次に、「刑事事件についての専門知識がある」ことです。限られた時間の中で手際よく活動するためには、刑事事件のさまざまな側面に精通していることが重要です。検察官や裁判官、被害者と面接や交渉を行う上では、幅広い知識と高い交渉能力をもっている方が有利だからです。

弁護士事務所によっては、ヤメ検と言われる元検察官の弁護士がいることもあります。元々検察官であれば、逮捕から起訴するまでの過程を熟知しているので、その経験や知識を活かすことができます。

最後に、「刑事事件の実績や相談件数が多い」ことが挙げられます。専門的な知識があることももちろんですが、実績や相談件数の数が多いということは、それだけ刑事事件に強いということにつながります。

少年事件に対しての弁護士の役割

少年事件では、弁護士は「付添人」として、事件の調査活動に関わることができます。捜査段階においては、知識や判断能力が未熟な少年に対し、弁護士が頻繁に接見して手続きの流れを説明することで、取り調べに適切に対応できるようアドバイスをします。

そうすることで、不必要な長期拘束を防ぐことが可能です。刑事事件を起こした少年は、家庭裁判所に送致され、その処分が決定します。必要性が認められれば、少年鑑別所に収容される措置が取られることもあります。

この間、家庭裁判所の調査官によって少年の資質や家庭環境などの調査が行われます。裁判官は、調査官が調査をした内容をまとめた意見書を重要視しているので、処分決定についての影響力は絶大です。

そこで、弁護士は付添人として鑑別技官や調査官と面談をし、少年の意見書が不利なものにならないよう働きかけます。被害者がいる場合には、弁護士が被害者との示談交渉を行います。示談金を支払うのは保護者となりますが、保護者が少年の更生のために努力をしているということを示すことが、裁判官の評価にもつながります。

また、弁護士は、事件を起こした少年の社会復帰に向けた環境づくりも行います。在籍する学校と面談をして、不必要な過剰反応がおこならないようにしたり、学校に受け入れ態勢を求めたりします。退学処分を受けてしまった場合には、通信制の学校など新しい学校を探して、少年本人や保護者の方に提示したりすることもあります。少年が学生ではなく働いている場合は、少年の雇用主に対して面談を行い、継続して雇用してくれるよう働きかけることもあります。

このように、少年事件においての弁護士(付添人)の役割というのは、非常に重要なものになります。